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Channel: PANZER FRONT / アレコレ
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地形図について

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『PANZER FRONT /  アレコレ』第33回目は、地形図について。

第二次世界大戦で行われた戦車の戦いは、地下でも宇宙でも異次元でもないわけで、地球上のどこかで、です。ということは、必ず地形図があるはずです。

作り始める前、そこが引っかかっていました。戦略規模のゲームでは、当たり前のように実際の地形に合わせていますが、戦車戦は、だいたいが架空ではなかったか。かなりデフォルメするにしても、何か戦闘の確証みたいな物が欲しかったのでしょう。当時、アスキーにはアメリカに出先の部署があり、そこでロシアの地形図を探してもらえないかをお願いしました。そしてうまいことに、レニングラード周辺や、ベルゴロド以北クルスク以南、およびハリコフ周辺の地形図を手に入れることができたのです。経度緯度で範囲を指定してお願いしてから、半年以上かかってやってきたでしょうか。届いた時は、ほんとに嬉しかった。あまりにも時間がかかるので、制作に間に合わないのではと諦めが入った頃でした。しかし、部分的に無い所もあり、そこは仕方ありません。かわって、フランス、ベルギー、ドイツは神保町で購入が可能でしたので、そちらは自分で手配しました。

違う方法では『B型』のアフリカです。調べると地形図をコレクションしている岐阜の図書館に、北アフリカの地形図があるとのこと。2001年の4月にそこに足を運び、戦場で使う部分の全てをカラーコピーさせてもらいました。図書館のフロアにあるコピー機で、1枚1枚確認しながらの作業です。また別のルートで北アフリカの地形図を探してもらいましたが、そちらはトブルク周辺は手に入らず、アゲダビア周辺と、エジプト、リビアの国境付近しか届きませんでした。その地形図にはUS ARMYとあったので、米陸軍が作成したものだったのでしょうか、米軍がリビアを爆撃したのは80年代でした。

岐阜の図書館にあった北アフリカの地形図は、ロシアで作られたもののようで、図書館の方にどうしてあるのかを訊ねてみると、ソ連の崩壊で多く国外に出たのではとのこと。それで購入が可能だったようです。考えてみると最初のPANZER FRONTの時のロシアの地形図も、そうやって国外に持ち出された物の一部だったのかも知れません。ソ連の崩壊から10年は経っていない時代です。独ソ戦に関しての資料も、その後に出てきたものがたくさんあると聞きますし、そういう事は恩恵と言っていいのでしょうか。

PANZER FRONTでは、bis、B型と、実際の地形図をベースにしています。ただ一つの例外は『ヴィテブスク』で、クラスノーエ・セロ付近を使用しました。

 


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