『PANZER FRONT / アレコレ』第22回目は、ルーデンドルフ鉄橋。
アメリカ編の最終イベントスイッチに用意したルーデンドルフ鉄橋ですが、作ってもらったその姿は良く、タクティクス用にと戦闘を入れました。鉄橋はプレイステーションではほんの一部しか見えませんが、ドリームキャストでは表示範囲が広いため良い感じに見えます。
上はそのイベントのスケッチです。アイデア出しのメモなので、こんな感じにしましょうかとシナリオ用に用意したものだったのか、ラインの川幅も800メートルと適当なことを書いていますし、よく見ると方角も90度間違えています。ルーデンドルフ橋は、ほぼ南北方向に架っていました。それと橋を落とす場合、効果があるのは真ん中なのか橋脚なのか。これには橋脚と書いてはいますが。
この面には対岸にヤークトティーガーが出てきます。これは第512重駆逐戦車大隊ということにはなりますが、レマーゲンには到達していません。これはスーパーファミコンのゲーム、『サージェントサンダース コンバット』のレマーゲンのマップに登場して「おお!」となったので、同じように使わせてもらったことをここに記しておきます。このゲーム、すごく楽しめます。そのヤークトティーガーは、ドイツ兵から奪ったパンツァーファーストをサンダースに持たせ、なんとか撃破しました。もちろんリセットは繰り返しましたが。
下の2枚は昔のオフィシャルでも紹介しました。やはりゲームに落とし込むための参考にと用意したもので、右スケッチのトンネル側の配置はゲーム的な演出が必要だったので、セル単位で形状を決めています。
レマーゲンでの物語のイベントは、主人公たちの戦車がルーデンドルフ橋を渡っていた時に、アラドAr234から誘導爆弾が発射され、あわやというものでした。
物語には河森正治さんにデザインしてもらった米軍戦闘機が出てきて、このイベントに絡む予定でした。その戦闘機はデザインしてもらいましたが登場機会もなく、bis発売からしばらくして、新宿駅の改札で偶然にも河森監督に会った時に、登場させられずにすみませんでしたと、そこで伝えました。物語は戦闘機が絡むものになり、主人公の戦車長と、その戦闘機乗りが兄弟という設定が加えられていました。ル・デゼールに戦闘機が飛んでいるのは、その為もありました。もちろん、その架空戦闘機は変形しません。
そしてこの面はT26E3を入れても良いのですが、最初の製品では制作車輌のリストにはなく、あらためて『bis』で用意することに。しかし、M4からT26E3に入れ換えてしまうと、戦闘のバランスが変わってしまうためにしていません。
下の図を見るとコンパクトな戦闘です。タクティクスとして考慮していなかったこともあり、ゲームとして落としやすい形に配置していますが、いつの時期にどう作っていたのかの記憶もあまりなく、制作時の印象の薄い面ではあります。
今思えば『サージェントサンダース コンバット』もASCIIからの発売でした。ゲーム部門はほぼE社へと移行したので、『PANZER FRONT』はおそらく、ASCIIブランドでは最後のミリタリー系のゲームだったのではと。とにもかくにも90年代後半という時代、ASCIIなので『PANZER FRONT』という企画が通ったのかと。